2016年 06月 06日 ( 2 )
2005年2月発行 北方町元気なまちづくり基本計画書
合併前、もう10年も前の冊子を手にとって見る機会を得た。
幸いにも当時の私の押印有りの発行当時そのものなのだ。

北方町出身で福岡市に活動拠点を置く
NPO法人タウン・コンパスの東島さんを座長に若手職員が
模索した、正真正銘、手づくりのまちづくり基本計画書なり。

その頃若手だった職員もいまや中堅職員としてバリバリと
仕事をしていてすでに陳腐化している計画書かと思いきや、
いま手にとって読んでみると、なおも新鮮な箇所が随所に。

そんな実感をもったので、ここに改めて抜粋しながらご紹介。

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北方の地域資源を八つの視点から探索されている。

1、地域活動
2、ため池を知る
3、六角川を感じる
4、地名の不思議さを探る
5、北方宿を掘り起こす
6、食の面白さを感じる
7、景観を探る
8、マイナスから知恵を得る

大切にしたい北方の町の地域資源の主な主旨

A、田舎が財産だ
B,食を売り出せ
C,人と歴史を動かせ
D,郷土愛を育てよう
E,自転車や歩行者を含めたネットワークを考えよう

こんなところからブレーンストーミングがなされ基本ベクトルが示され
「元気のある町への新しいきっかけ」の主な内容としてあらわれた・・

A.北の縣、南北、東西の古い歴史の道をもう一度見直そう
B.スローで手軽な食の提供は北方なら出来る
C.高齢化社会でウォーキングのニーズは高い
D.住んでもらって田舎の良さを知ってもらおう、情報発信・・・

で、それぞれのテーマが掘り下げられていく・・・
いまに繋がるコンテンツがちらほら見つかる。

A.交通の要衝であるということ

◎千数百年前の西暦800年代に設置されたといわれる杵島郡庁
◎西暦900年代の延喜式に記載された南北の古代官道と杵島駅
◎近代江戸期の東西を結ぶ長崎街道北方宿と六角川水運の発達

A.1古代官道/杵島の縣

◎古代官道のルートからも杵島駅は北方であると推察される
肥前風土記の記述内容から当時の官道がどこだったのか判明。
九州地方の政治の中心は太宰府。肥前国への道は二つあった。
官道は高来駅から志久峠を越え、まっすぐに烏川内谷を下って、
(元禄古地図の道)掛橋を経て、江湖を渡り富永道から医王寺の
谷から片白、塩田に通じていたと推定されている。志久峠の下、
官道筋には駄飼場、本司給、門田、高見などの地名が残る。

◎杵島郡庁(縣)や杵島軍団も北方説が有力である。
郡には郡司(郡の役人)郡内の行政に従事するための役所が
あって、郡家、郡衛、郡庁、郡院などと呼ばれ、その所在する
地域を郡府と称した。庁院や館舎および倉庫などの建物が
あったとされている。郡はその広さによって大・中・下・小郡に
分けられたが、杵島郡は郷が四つあったことから下郡である。
郡司の定員は、大領(長官)、少領、主張の三人で、その下に
書記や下働きの者、雑役夫がいた。郡司の給与は大領は六町、
少領は四町、主張は二町が職田として与えられるのが一般的
である。肥前風土記(西暦713年)に記載された杵島郡庁の
所在については定説はなく、従来から次の箇所があげられる。

●武雄市橘町鳴瀬
●武雄市橘町片白の官付
●白石町馬洗宮の下
●北方町北方から志久付近

杵島郡には軍団が配備され、杵島駅の存在から、志久から
北方一帯に郡庁・駅・軍団が存在したとみるのが合理的との
ことである。

B-4 交通誘導プロジェクト

国道34号バイパスとの連結性を確保したい
国道34号バイパス整備によって現在市街地が取り残されてはいけない。
バイパスとの東西、南北の結節ルートは確保したい。
さらにJR新駅構想と関連づければ新しい市街地形成も可能となる。

おわりに

バイパス整備による交通の流れの変化に対応すること

バイパス計画は交通量が急増している時代に策定されたものです。
交通量が安定化あるいは縮小する時代にあっては、バイパスの見直し
も迫られる時代になると考えます。
しかしながら現実的にバイパス整備が行われると、旧道側の交通量が
減少し沿道型のサービス業が大きな痛手を被ることも自明です。
となると、旧道側のアピール度やポテンシャルを高め沿道型サービス業
にとって顧客である自動車を逃がさない工夫の立案が必要となります。



というなぞなぞが最終ページです。

北方町まちづくり構想(その2)策定業務報告書
平成18年2月特定非営利法人タウン・コンパス

につづく
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by yskkyhh3 | 2016-06-06 20:22
DAC再定義論 CHORD DAVE&Mojo 技術仕様を愉しむ
ネット上にある「ロバート・ワッツ氏」談から引用しながら断片的整理。

トランジェント(過渡特性)精度の問題。
トランジェントは、“時間精度”。

楽器のピッチは、音の急峻な立ち上がりと立ち下がりによって表現される。
特にベースギターが出すような低い音は、そもそもピッチを判別しにくいが、
それを正確に再現できるかどうかには、このトランジェントが大きく関わる。

音場空間の再現や定位においても、トランジェントは重要。

人間は音が聞こえる方向や位置を、左右の耳にその音が届く際の時間差
によって聴き分ける。そのごくわずかな“時間差”を高い精度で再現できる
かという意味で、定位においても重要なのは「トランジェント」である。

楽器の音色についても、トランジェントが強く関係している。

楽器そのものの明るさや暗さの判別に、トランジェントが影響する。
当然ながら音符の再現、楽音の始まりと終わりを正確に再現できるかどう
かも、時間精度が左右している。

デジタルオーディオの問題というのは結局、離散的なタイミングでサンプル
されたデータを、時間軸上にいかに正確に復元できるかだ。

一般的なDACチップとそれが含有するデジタルフィルターで、この復元を
正確に行うには処理能力的にも限界がある。
だから時間軸で精度が低く、密度の低いサンプルしか作れない。

アナログ信号への復元を単純なデジタルフィルターで行うと、トランジェント
特性から考えエラーを伴う波形になってしまう。ここで言うエラーは、100マ
イクロ秒以上のタイミングの誤差というかたちで現れる。

では、現実にはどのような処理によって、この時間精度の正確な再現を実
現するのだろうか。シャノンの標本化定理が示す通り、無限に近づくように
処理を増やしていけば、音質を向上させることができる。そのために開発
されたのが、CHORD独自開発の「WTAフィルター」である。

DAC64の開発に際して、デジタルフィルターのアルゴリズムを徹底的に
検討された。ここで、現在に至る補間フィルターのレシピができた。

ポイントはいかに効率的に処理を行うかということ。サンプルしたデータが
22ミリ秒であれ、2ピコ秒であろうと、復元することは可能である。

こうして完成されたWTAフィルターは、FPGAの進化もあり、手のひらに
収まるサイズのMojoにも搭載できるようになった。このMojoが備える
デジタルフィルターでさえ、通常のDACの500倍の処理能力を持つ。

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Mojoは設計に3年間の月日を要したとのこと。

当然ながら、先行して登場したポータブルDAC Hugoで完成された
技術も大きく関係している。Mojoにおいては特に、動作効率を極限まで
高めて、どこまで省電力化できるかがキーポイントになった。

Mojoの大きな飛躍を実現したのは、Xilinx社の新世代Artix7 FPGA。
このチップは省電力での動作が可能。

比較的ローコストで入手ができる。こうして、Hugoで実現した
ことが、その半分以下のサイズのDACで可能になったのだ。

また、Mojoにおいてはバッテリー技術の進化も重要だった。

Mojoにおける処理の規模は大きく、かつ筐体は非常に小さいため、
安定した恒温動作が可能なバッテリーの開発が求められた。

ジョンから求められたのは、Mojoのサイズと価格。
Hugo並の音質と音楽性を維持せよというもの。

そして感度の高いイヤホンから駆動力の必要
な大型ヘッドホンまで、十分に駆動できる出力も必須だった。

もうひとつキーになったのは「低雑音性能」だったとのこと。

感度の高いイヤホンにおいても、満足できるノイズレベルを実現するた
めに、低雑音性能のさらなる強化は必須だった。

Mojoにおいては、雑音出力が3μVという超低雑音を実現。
さらにはTHD+Nが0.00017%@3Vという超低歪。
ダイナミックレンジが125dBという驚異的な特性。

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次にDAVE

DACの目的は、単にデジタル信号をアナログ信号にするだけではない。
“A/Dコンバーターに入ってきたアナログ信号に復元する”ことが重要。

WTAフィルターでタップ数(演算数)を増やすことで、時間領域の精度
を上げていけば、音質を向上させることができる。

DAVEには、164,000タップという莫大な処理を行うWTAフィルターが
実装された。

Hugoの26,000タップと比べると、その処理の大きさがわかる。

そして、処理のアルゴリズムについても、タップ数の多さに適合で
きるような改善が施された。

ちなみに通常のDACにおけるタップ数は100タップ程度。

DAVEにおいて、これだけ巨大な処理が可能なFPGAを使えるきっかけ
となったのは、Hugoにおける予想を超えた音質改善が背景にあった。

ポータブルモデルであるHugoが旗艦モデルでさらなる高みを目指す。
Hugoのときには、時間精度はミリ秒程度で十分だと考えられていた。
しかし、実際には、ナノ秒領域での時間精度が重要。

DAVEのWTAフィルターでは、サンプリング周波数の256倍のFIRフィ
ルターが機能する。通常のDACでは8倍や16倍程度。
これにより、88ナノ秒の頻度でのサンプル生成が可能になった。

また、この後段において最終的に2,048倍のオーバーサンプリング処理
が行われ、9.6ナノ秒ごとのサンプルが生成される。

こうした莫大な処理を実現するために、166個のDSPコアが並列駆動。

こうした処理により、アナログ波形に相当する密度を持ち、かつノイズの
ない、正確な時間精度を持つデジタルデータを生成。

このデータを受けとってアナログに変換するのが、パルスアレイDAC。

DAVEの音質を決定づける上で、大きな役割を果たしたのが、全46積
分回路を採用した新設計の17次ノイズシェーパー。

HugoやMojoでも200dBという歪率を実現する高性能なノイズシェーパ
ーが実装されている。しかし、Hugoのノイズシェイパーを開発している中
で、そのパラメーターの変化によって、大きな音質的作用があることがわ
かってきた。特に音場の奥行き表現に与える影響が大きかったのだという。

「私は10代の頃から、音の奥行き感の再現について大きな興味を持ってい
ました。例えば、教会で100m先に設置されたオルガンの音を聴くとしまし
ょう。目をつぶってその音を聴くと、やはり試聴位置のはるか先にオルガン
があることが認識できます。しかし、それがスピーカーによる再現になると、
残響は表現されていても、距離的にはスピーカーの中央にオルガンが定位
してしまう。オーディオにおいて自然な奥行き感をいかに取り戻すのか、そ
れが長年の関心事だった」(ワッツ氏)

脳がある音を認識するとき、残響や反射音などの様々な情報によって位置
を認識する。しかし、こうした間接成分の音は、レベルが非常に小さい。これ
をどれだけ正確に取り戻すかを左右するのが、ノイズシェーパーなのだ。

DAVEのノイズシェーパーの開発には90日を要した。
結果的には350dBという歪率を達成した。

46積分回路を用いた17次ノイズシェーパーの巨大処理回路で、この部分だ
けでもHugoのFPGAには収まりきらない回路規模。

さらにDAVEにおけるジッター測定値。
DAVEのジッターは1ピコ秒の1/1000レベルに抑えられている。
これは『ジッターがない』と言ってよいレベル。

CHORDのDACは、雑音変調が測定できないレベルにある。
技術的には世界の最先端。

これは、DACの測定性能の再定義を促すもの。

追記

DAVE デジタル処理チャート

1、44.1khz/24bitのデジタル信号入力
2、WTAフィルター1のFIRフィルターで16倍オーバーサンプリング
3、WTAフィルター2のFIRフィルターでさらに16倍オーバーサンプリング
4、つまり16×16=256倍のFIRフィルターを搭載し、
5、164000タップWTAフィルターを構成
6、166個のDSPが並列駆動する規模
7、さらにインターボレーションフィルターで8倍オーバーサンプリング
8、合計16×16×8=2048倍オーバーサンプリング
9、17次ノイズシェーパー処理
10、最後にホットとコールド各10個の精密抵抗使用でパルスアレイDACでDA変換

また、マスタークロックには104MHzの高精度低位相ノイズの水晶発振器を一個使用。


季刊ステレオサウンド no.199

ステレオサウンド


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by yskkyhh3 | 2016-06-06 05:45