人気ブログランキング | 話題のタグを見る
安藤邦廣先生 板倉つくりの仮設住宅 東北の復興の第一歩は森林から
仮設住宅は復興住宅でなければならないと思う。
だから、材料も組み立ても全て復興につながる。

つまり、物や人々の篤志を決して無駄にしない、
その場しのぎの住宅ではない「再生可能住宅」。

復興を促し続ける清らかな人々の住処であって、
人の営みを続けられる活力みなぎる住宅なのだ。

いま
安藤先生のご活躍が
あちらこちらに紹介されている。

安藤邦廣先生 板倉つくりの仮設住宅 東北の復興の第一歩は森林から_b0014152_7474571.jpg


これまでのニュースから
整理させていただきたい。

まずは、毎日新聞6月5日付け
「仮設・復興住宅を 伝統「板倉造り」もとに」より


建築は、スギ材を主体にした「板倉構法」で、
4寸(12センチ)角の柱や土台などに溝を掘り、
そこに1寸(3センチ)の厚板をはめ込んで壁や床、屋根を仕上げていく。

「石油ではなく木を使う。空調に頼らず、
木材の持つ断熱性と、
室内の湿度を安定させる調湿性によって、
被災者にできるだけ快適な居住環境をつくることが、
木造の仮設住宅の意義」と設計した筑波大大学院教授の安藤邦廣さん(62)は説明する。

しかも木造なら、役目を終えて解体された木材を、被災者の復興住宅に再利用できる。

材木は天然乾燥で、断熱材にはもみがらとススキを使用するなど自然素材の家。
タイプは2DK(約35平方メートル)の平屋が中心で、
2LDK(約40平方メートル)や
単身向けの1DK(23平方メートル)もある。

屋根は三角。小さな屋根裏部屋がつき、軒下があるので縁側もできる。

安藤さんは日本に古くからある「板倉造り」を
取り入れた独自の板倉構法を開発した。

NPO「木の建築フォラム」の代表理事も務め、
木造の仮設住宅の意義を福島県などに提案してきた。

「今回は福島の県産材は4割程度。
残りは板倉の家づくりの木材供給拠点である徳島県から取り寄せる」という。

福島県三島町の佐久間建設工業など中小の建設会社でつくる
「奥会津IORI倶楽部」が建設を手がけ、7月末までに完成させる計画だ。

地元の職人たちへの説明を兼ね三島町に試作の住宅も建てた。

震災と東京電力福島第1原発事故により、
同県では市町村から要請のあった1万4000戸を災害協定に基づき、
プレハブ建築協会(東京都千代田区)に発注する準備を進めていた。

だが「地元にも仕事を」などの声が上がり、うち4000戸を公募制にした。
板倉構法も公募で選定された。

「公募では鉄筋、鉄骨は500戸のみ。あとの3500戸は木造でログハウスなどもある」
(同県建築住宅課)という。

 「大切なのは、仮設に使った木材を本設の住宅に生かすこと。
東北の復興の第一歩は、森林から」と安藤さんは説く。


下の写真はブログ「里山通信」より↓
http://blog.livedoor.jp/satoyama_architect/archives/2879903.html

安藤邦廣先生 板倉つくりの仮設住宅 東北の復興の第一歩は森林から_b0014152_7535767.jpg



安藤邦廣先生 板倉つくりの仮設住宅 東北の復興の第一歩は森林から_b0014152_7551582.jpg



安藤邦廣先生 板倉つくりの仮設住宅 東北の復興の第一歩は森林から_b0014152_7553394.jpg



安藤邦廣先生 板倉つくりの仮設住宅 東北の復興の第一歩は森林から_b0014152_7555658.jpg


次に関連で「地域経済活性化、ビジネスモデルに天然住宅バンク」の紹介


一般社団法人「天然住宅バンク」(東京都目黒区、03・5726・4226)は
「仮設じゃない『復興住宅』プロジェクト」を始動した。

「震災で家を失った人々が安心して生活できる住宅を」と
同バンクでは東北の木材を生かした伝統工法(板倉造り)の建築プランを考案した。

宮城県栗原市の栗駒山の山林から切り出したスギやヒノキの無垢(むく)の木材を使い、
壁の素材や壁紙の接着剤なども天然成分のエコ住宅だ。

「山側で加工し、現場で木組みをする。工期は基礎工事を除けば2週間程度。
雇用をつくるために地元の工務店が請け負う仕組みにする」と
設計を手がけた建築家の相根昭典さん(57)は言う。

間取りは2Kが中心で価格は450万円程度(人件費込み、税別)。
6月下旬には宮城県気仙沼市の協力者の敷地に広めのモデルハウスを完成させ、
ソーラーシステムや太陽光温水器、コンポストのトイレなども取り付ける。

同バンクでは、被災者が復興住宅を建てるための低利(2%単利)の融資事業を始め、
出資者(一口5万円以上)や寄付者を募っている。

「バンクの融資と補助金などを組み合わせて少しでも被災者の負担を軽くする。
将来も活用できる復興住宅を東北のみなさんの力で建て、
地域経済を活性化させるビジネスモデルにできれば」と相根さんは強調する。


つづく

今日も昨日につづき発明クラブです。
「ロケット」の次は「潜水艦」です。
by yskkyhh3 | 2011-09-24 07:58
<< タウン・サポート「チーム武雄」... 小屋と倉 安藤邦廣先生のこと ... >>