舞台。夏の祇園祭のとき、舞台で浮流が奉納される。
いつもは静寂の中に。私どもの恰好の遊び場だった。↓
谷口さん宅のおばさまは、それとなく
いつも私どもを見守ってくださっていた。↓
ここは中村先生の邸宅跡地前、いまは一帯が竹林となっている。
当時、すでに伽藍堂と化していたぼろぼろの廃家があった。画像右側。
庭先には散らばって捨てられていたSP盤の数々。
英文字が並んだ色あせたレーベルに惹き付けられていたことを思い出す。が・・・。↓
アオダイショウがカエルを飲み込んでいるところを見た時は震え上がった。
一目散に逃げ帰ったことを思い出す。↑
左手少し奥に石丸さんのお宅があった。↑
重い自転車はときどきここに預けた。
なぜなら、ここから急勾配の滑りやすい坂道だからである。
ここを抜けると森先生のお宅が見えてくる。
その次の家が我が家だ。
舞台から一本道の1kmにも満たない魅惑の世界。ここが私の遊び場。
幼年期に一緒に遊んだ近所の兄ちゃん姉ちゃん、そして弟、妹達。
こども社会にもきちんと先輩後輩、親分子分の節度はあった。
自分たちでつくった決めごと約束ごともたくさんあった。
大人達が私どもを管理監督していることなど想像だにしなかった。
こども達の社会は私どもこども達だけで完結していた独自の世界だった。
しかし、大人社会との接触も時にはあった。
大人がでてくるときは、叱られたり褒められたりするときだった。
大人社会の強さと正しさをわたしたちはこうして学んできた。
「地域全体でこどもたちを育てる。」
大人の社会は「舞台」のように、いつもは黒くて怖い。
ときどき光があたって華々しくも賑やかに演出される。
カメラのファインダー越しに鮮明に蘇る
わたしの幼年期の記憶の断片から随想す。