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オーストラリアの医療 現状編
「政府は医師の圧力に屈した」とする日豪プレスの見出しに反応した。
「看護師団体が労働党を批判」のサブタイトルも気になる。

早速ここでご紹介したい。

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看護師団体は、看護師、助産師の処方や検査の権限分与をめぐって、
労働党政府が医師会の圧力に屈したと批判した。

11月に入って、連邦政府のニコラ・ロクソン保健相が、
「看護師、助産師は、医師との協力関係で仕事をする場合に限って、
Medicare Benefits Schedule (MBS:メディケア給付率表)および
Pharmaceutical Benefits Scheme (PBS:医薬品購入補助制度)を利用することができる」と
発表した。

労働党連邦政府は、これまで、医療活動で看護師や助産師の役割、特に医師の少ない田園部や
僻地での役割を拡大する計画を明らかにしていたが、ロクソン大臣の声明は、
オーストラリア医師団体の圧力に屈したものと見られており、
オーストラリア看護師学校(The Royal College of Nursing Australia)のキャスリン・マクローリン
理事長代理は、 「ロクソン大臣の変心に強く反対する。医師との協力関係というのは、
看護師が医者に従属するということで、もっとも不利益を受けるのは結局患者だ。
政府は、患者の財布に対して独占的な立場を持つ医師団体の圧力に屈した。
看護師が医師に従属しなければならないのなら、医師の少ない地域あるいは医師のまったくいない
地域はどうなるのか」と語っている。

一方、オーストラリア医師会(AMA)のアンドリュー・ペスキー会長は、
「看護師、助産師が医師と協力関係を保たなければならないという規定は患者の保護だ。
このような規定がなければ、患者ケアが分散化し、統一的なケアができなくなる」と語っている。


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by yskkyhh3 | 2009-11-08 04:47
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