人気ブログランキング | 話題のタグを見る
福岡県とVIC州、経済関係強化で合意
NNAの記事がとても興味深い。
VIC州だけとではなく、
NSW州やシドニーとの経済協力関係を構築していかれることの期待も膨らむ。

福岡の動きは、
いまのシドニーのエネルギー施策にぴったりと同調している。
もちろんその背景にはNSW州がぴったりと寄り添っているのがありありとわかるのだが。

その戦略のなんと鮮やかなことか。
計算され尽くしたプレゼンとは今回の福岡のことをいう。

こういったことを考えるときにどうしても思い浮かぶのが、
これまでになされてきた姉妹都市提携事業。

もはや単なる行政単位の恒例周年事業として
形骸化してきているのではないだろうか。

形骸化しているとまでいえない事業でも行政とその関係者数名のみが
「交流行事のために交流する事業」に留まっているだけなのではないかということ。

10周年20周年と姉妹都市提携の周年を祝うのはとても意義のあることだが
一方でそのお祝い行事が実態を伴わないまま、場当たり的に
既成のつながりを維持するだけのものになっているのではないか
という心配である。

関連自治体より「それが姉妹都市提携の意義だ」と言われたら、閉口するしかないが、
少なくとも、
経済交流分野以外での交流事業は見直しが迫られている時ではないだろうか。

そう、推測せざるを得ない。

このたびの福岡県のセミナーを機会に
既に姉妹都市提携している日本各地と豪州各地の結びつきが
それぞれに、特に経済分野でさらに深まればいいと感じたところである。

文化交流事業や教育交流事業は、強固な経済交流の基盤の上にしか存在しえない。
私はそう信じて疑わない。


福岡県の麻生渡知事はこのほど、訪問先のビクトリア(VIC)州でブランビー首相と会談。
両地域間の貿易促進を図るために、経済協力関係を強化していくことで合意。

特にバイオテクノロジーとクリーンエネルギー分野での交流拡大を目指していくという。
メルボルン、シドニーで開催されたセミナーでは、
麻生知事らが福岡県の魅力や特色などについて講演した。

今回の合意内容は、バイオテクノロジーとクリーンエネルギー分野の交流拡大を明記したこと。
VIC州にバイオ関連企業が集積し、
同州が新エネルギー分野にも積極的に取り組んでいることに注目。

海外での経済促進事業の合意内容に同分野を盛り込んだのは、福岡県としては初めて。

福岡県商工部国際経済観光課の野田誠一郎課長はNNAの取材に対し、
「行政として新しい分野での枠組みを作った」と説明。
今回の合意内容をベースにして、両地域間の関係強化を目指していくと話した。

VIC州との合意に伴い、麻生知事を団長とする訪問団は、
ラトローブバレー石炭採掘場と、ルートウ゛ィッヒがん研究所を視察。

日本で現在進めている研究開発を下地に、VIC州との連携を図る考えを示した。

クリーンエネルギー分野では、九州大学炭素資源国際教育研究センターの持田勲特任教授などが、
水分・揮発分を多く含むことから低品質といわれている褐炭の効率を高める研究を進める。

ラトローブバレーで多くの褐炭が採掘できることから、現地企業・大学と共同開発していく方針だ。

持田特任教授は、多くの水分を含む褐炭をガス化し、エネルギー効率を高める研究を手掛けている。褐炭のエネルギー効率を高めることは、低品質といわれる資源の有効活用にもつながるという。

また、バイオテクノロジー分野では、久留米大学医学部の伊東恭悟教授などが、免疫力を利用したがんの治療法といわれている「がんペプチドワクチン」の研究を進める。

現地企業・研究所との連携についても現在、話し合いが行われているといい、
今後の動向に注目が集まっている。

麻生知事の講演

麻生知事は、訪問先のメルボルンとシドニーで、
福岡県と日本貿易振興機構(JETRO)シドニーセンター、
貿易促進庁(オーストレード)共催によるセミナーで講演した。

シドニーでの参加者は130人で、このうち日本人は約4分の1。
残りは、福岡県に関心のある現地企業などが参加した。

講演では、福岡県が東アジアの中心に位置していることを強調。
東京、上海、ソウルなど主要都市に近いという地理的要因を生かし、
福岡県を拠点に東アジアでのビジネス展開を行う優位点について話した。

福岡県の特色などについても触れ、現地企業の進出誘致を図った。

このほか、県が積極的に取り組む国際化・環境・福祉に焦点を当てた経済政策
「福岡ニューディール」も紹介した。

現在、新製品や新市場、雇用創出などに特化したプロジェクトを手掛けている。
シドニーのセミナーでは、麻生知事のほか、
在福岡オーストラリア総領事館のホルデンソン総領事や、
英文ビジネス月刊誌「ジャパンインク」を発行するジャパンインク・コミュニケーションズの
ロイド社長などが、福岡県に進出するメリットなどについて話した。

JETROシドニーセンターの児山信之所長は、
「知事自らが講演したことで、予想を上回る参加者が集まった」と説明。

シドニーセンターとしても今後、両地域の関係強化をサポートしていく方針を示した。
NNAより

by yskkyhh3 | 2010-02-15 05:50
<< NSW州 数学教師不足 NSW M4高速道路 15日限... >>