今朝は複雑な心境である。
北東アーネムランド部族国家連合の地方政府が結成されたらしい。
昨日訪問したフェアフィールドの先住民の人口割合は0.6%、
51.5%が海外からの移り住んでいる人たちで構成されているとの説明を受けた。
「部族とかどこどこ出身というのはありきたりの思考でありカテゴライズである。」
といえば誤解を生みそうでしかられそうで恐いのであるが人の思考は単純なのだ。
あわせて、それに相応の意味が含まれているのも事実。
その統計をもとに物事の因果関係を考えたがる人の思考も単純なのだ。
そう思わせられる今朝。
社会科学等の学問分野で新しい発想が生まれると状況はかわるのであろうか。
文化人類学の力や、民俗学の力に期待できるのであろうか。
そう思わせられる今朝。
北部準州最北部にある東アーネムランドの先住民族12,000人を代表する
60のヨルング・グループの長老が会議を開き、自治政府樹立を討議した。
会議は、ゴーブ半島のグルクラで3日間にわたり開かれていたガーマ伝統文化フェスティバルの
期間に長老が集まって開いたもの。
長老達は、8月11日、会議での決議事項を発表。
草葺きの屋根だけのシェルターで、
長老達は北東アーネムランド部族国家連合のディラク地方政府を結成。
長老10人が、
「アボリジニに対する不平等の廃止と持続的将来に向けてアボリジニが自ら統治する権利」
について熱心に発言。
長老の一人で北部準州アボリジニのガラルイ・ユヌピング氏は、
部族国家連合の根拠として2,900年以上に遡る先住民族の歴史を繙(ひもと)き、
「キャプテン・ジェームズ・クックが英国旗をこの大陸に立て、議会が設立され、
またオーストラリア先住民族に適用される憲法が書かれて以来のこの国の政府は、
常にアボリジニを無視して通り過ぎていった。
部族国家連合は今日始まったのではない。何千年も前に始まっている。
我々は、ここに、オーストラリア先住民族の利益と将来のために、
その部族国家連合を改定し、再興させる」と語った。
AAP
26.07.2009 Kings Canyon